医療法人光和会 岡田内科医院 福岡市東区 内科・胃腸内科

 

 

内視鏡検査

内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)

 

消化管内視鏡検査の必要性

日本人の死因の第一位は1981年以来、癌が占めています。
どの部位の癌が死因の上位を占めるかを2011年の統計で見ますと、男性では①肺がん ②胃がん ③大腸がん 女性では①大腸がん ②肺がん ③胃がん と男女ともに三位以内に胃がん、大腸がんが入っています。また、内視鏡検査が普及して、胃がんが早期がんの状態で発見されることが多くなり、死亡率は減少してきていますが、あらゆる癌の中で、男女を合わせると、胃がんの罹患が一番多いのが特徴です。
胃がんや大腸がんは早期がんの段階で発見すれば、ほぼ100%助かる病気です。胃がん、大腸がんの診断(発見)のためには胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)が不可欠です。 

上部消化管内視鏡検査

当院では【経口内視鏡検査】【経鼻内視鏡検査】をおこなっています。患者さんのご希望によって、どちらかを選択していただきます。

【経口内視鏡検査】
経鼻内視鏡検査に比べて、スコープの径が広く、咽頭反射(挿入時にゲーゲー吐きやすくなること)が起こることがありますが、鎮静剤の注射により、ほぼ眠った状態で検査を受けることが可能です。

【経鼻内視鏡検査】
スコープの径は5-6mmと細く、咽頭反射も起こらないので鎮静剤の投与がなくても楽に検査が受けられます。但し、まれに鼻道が細く、挿入できないこともありますが、その時は咽頭麻酔をして経口検査となります。鎮静剤を使った場合は1時間ほど休んでいただきます。

大腸内視鏡検査

2種類のスコープ・・・硬度可変式と受動湾曲機能を持ったスコープを用意しています。大部分は硬度可変式スコープでおこなっていますが、お腹の手術後で癒着の強い人や腸の長い人には硬度可変式で挿入すると苦痛が強い場合があるので、受動湾曲機能を持ったスコープでおこないます。それによって苦痛が少なく検査が受けられます。

内視鏡検査の予約

血便・下血、強い腹痛時など必要と判断した場合は予約なしで当日検査いたします。
そうでない場合は待ち時間を少なくするため予約が原則です。

早期がん発見のための対策

福岡市居住の40歳以上の方は胃がん、大腸がんを早期に発見するため、市胃がん検診で胃カメラを、市大腸がん検診で便潜血検査をそれぞれ年1回受けることができます。
胃カメラでは食道や胃・十二指腸を内視鏡で観察しますので、癌あるいは癌が疑われる病変を認めたときは生検(組織検査)をします。一方、便潜血検査は2回検査をし、1回でも陽性反応が出たときは大腸内視鏡検査が必要です。その理由は便潜血陽性がきっかけで大腸がんや大腸ポリープは発見されることが少なからずあるからです。但し、便潜血陰性イコール大腸に病変がないことではありません。早期大腸がんでは便潜血陰性であることが半分くらいあります。従って、50歳以上の方では便潜血反応が陰性であっても3年に1回の大腸カメラが望ましいと考えております。また、慢性の便秘や下痢症状がある場合も一度は大腸カメラを受けられることをお勧めします。

料金
 

国民健康保険

(40~69才)

国民健康保険

(70~74才)

後期高齢者保険

(75才)

社会保険
胃がん検診 1800円 0円 0円 1800円
大腸がん検診 500円 0円 0円 500円

 

ピロリ菌について

最近話題になっているピロリ菌は生後3~4歳頃までに口を通して感染(経口感染)します。上下水道が完備していなかった頃に井戸水などを飲んで幼少時期を過ごした方や、両親特に母親がピロリ菌に感染している場合、口で噛み砕いたものを赤ちゃんに与えると感染するといわれています。
ピロリ菌に感染すると100%慢性胃炎となります。そのうちの一部が、胃潰瘍、十二指腸潰瘍となります。今までは、内視鏡検査で胃潰瘍や十二指腸潰瘍と診断された方のみピロリ菌の検査をし、ピロリ菌が陽性と出た場合、ピロリ菌の除菌治療が保険診療の適用となっていました。最近まで、内視鏡検査で慢性胃炎を認めてもピロリ菌の診断のための検査や治療は保険診療ができませんでした。しかし、ピロリ菌感染が持続した場合、胃がんになる危険性が証明されたため、2013年2月より、内視鏡検査で慢性胃炎を認めた方はピロリ菌の検査をし、ピロリ菌陽性の場合、除菌治療することが保険診療でできるようになりました。
慢性胃炎では自覚症状はほとんどありませんので、胃カメラを受けたことがない方は一度、内視鏡検査を受け、慢性胃炎の場合、ピロリ菌の診療を受けましょう。